FXトレードするために 通貨とGOLDの関係

GOLDと通貨の歴史は古く 深い関係にあります

世界的な経済不安がおきたとき、実物のない株や国債は信用不安で価格を暴落させる一方で、実物であるGOLDは信用不安による価格暴落のリスクをもっていないからです

これがGOLDの価値が高い理由です

もう一つGOLDの価値が高い理由は、古い時代から世界中で価値が認められてきたため、ブランド力が積み重なっているからでもあります

歴史を書くと古代エジプト ファラオまでさかのぼるので

今回は経済と通貨の事に絞ってみます

ただ銀行の始まりだけ触れておきます(ここにGOLDが深く関係しています)

時代は中世ヨーロッパ

この時代は金装飾品が数多く作られました 全て金細工職人の手作りです

発注してくれるのは 王侯貴族の方なので後世まで残せる物にしなくてはなりません

権力者たちのために名作をつくる重責を負った職人たちは、自分たちで責任をもって装飾品やGOLDそのものを保管していました

そして、GOLDを自分たちで保管していた金細工職人たちはある事を思いつきます

他の人たちも、職人たちのもつ頑丈な金庫へ、自分のGOLDを預けるようになったのです

他人のGOLDを預かるときに、金細工職人たちは、GOLDの「預かり証」を発行して、所有者に渡します

そして、金細工職人たちは預かり証を渡すときに、預かり料を支払ってもらい、利益を手に入れました

さらに職人たちは、預かり料から生まれたお金を、また他人に貸し付けて、利益を手に入れます

このしくみは……どこかで見たような⁇

現代の銀行は、じつはこの時代の金細工職人たちが始めたものだったのです(チワワのエルさんに教えてもらいました)

では本題

GOLDが本格的に世界経済に登場するのは ゴールドラッシュによってGOLDの流通量が急増し 産業革命によって 世界経済の先頭にいた英国が 1816年金本位制を採用したことからです

これに米国やフランスが追従したことが始まりと言えます

金本位制とは

国(中央銀行)が発行した通貨と同額のGOLDを常時保管して GOLDと通貨の兌換(ダカン:紙幣を本位貨幣と引き換える事)を保証する制度

本来ならば ただの紙切れである紙幣をGOLDへの交換を保証することによって有価証券として流通させる事が出来るようになりました

日本も英国に遅れる事55年 1871年に金本位制を採用し 金 銀 銅貨を発行しています

明治4年 GOLD1.5㌘ = 1円とするという取り決めの元「円」が誕生

金本位制のもとでは 各国の紙幣流通量は保有のGOLDの量によって決まります

貿易によって発生する金額の差をGOLDで支払う なので貿易が赤字になると足りない分をGOLDで支払うので 国内のGOLDの量が減る すると通貨の流通量も減る事につながります

その結果 国民の所得が減っても 物価も下がるのです


これによって輸入が減っても 輸出が増える事になり赤字が解消するというメカニズムが生まれます

これを金本位制の自動調節作用といいます

英国では この金本位制を背景に「世界の銀行」として世界経済をリードしていく事になるのです

しかし第一次世界大戦が始まると 米国から武器を輸入する必要に迫られ 併せて大量のGOLDが流出する事を抑えられなくなりました

そのため金本位制を停止し、GOLDの輸出を禁止しました それに各国が続きます 

大戦後 GOLD解禁を進めたのですが 通貨価値が大戦前のレートと合わなくなってしまいました

そして1929年に起こった世界恐慌に対して 金本位制の下では有効な金融政策を講じ 景気調整を行う事が困難であるとして 各国は金本位制から離脱していきます

フランスなどはそれ以降も金本位制を継続する動きはありましたが 当時最大の国力を持つ米国の協力が得られませんでした 

そして第二次世界大戦終結直前の1944年 世界経済の枠組みとして「ブレトンウッズ体制」を決定します

これはGOLD1トロイオンス(31.1035㌘)を35米ドルとすると決めました

各国の通貨の米ドルの交換レート 為替も固定レートを決め

GOLD・ドル本位制」となります

日本円の対ドルレートは 「1ドル = 360円」で固定

このレートは時折調整しながらも しばらくは上手く作用していきます

世界経済が復興し 貿易や資金の移動が拡大していくと

その体制に軋みが出てきてしまったのです

1950年代には米国は朝鮮戦争 そして60年代にはベトナム戦争へと突入する事になり

米国はドルを印刷することで この戦争をファイナンスします

その結果 物価は高騰し米ドルの購買力は大きく低下……

世界の基軸通貨としての信頼を大きく損なわれる事になり 多くの国は保有している米ドルをGOLDに交換するように米国に求めるようになります

米国のGOLD準備は 当時の世界の中央銀行が持っている「マネタリーゴールド」の2/3を占めていましたが 世界各国特に西欧の国から 当時は米国外にあった「ユーロドル」をGOLDとの交換に持ち込み GOLDの「引き出し」を求めた結果 あっという間に残高が減ってしまい 

2万㌧あった米国保有のGOLDが 8000㌧まで減少……米国のGOLD支払いは破綻寸前にまで追い込まれます

その結果

1971年 ニクソン大統領による 突然のドルとGOLDの兌換停止宣言と呼ばれる出来事が起こります(ニクソンショック)

これはドルとGOLDとの交換比率を固定する事を止めるという宣言で

ここでブレトンウッズ体制は突然停止し 1971年8月以降世界経済がそれまでとは全く違う物になってしまうのです

全ての通貨は GOLDの保有量にかかわらず「好きな時に好きなだけ」発行できるようになったのです(管理通貨制度)

管理通貨制度

一国の通貨発行量を通貨当局が調節する事で 物価の安定や経済の成長 国際収支の安定を測る制度    ただし金本位制のように通貨基準になる物体が存在しない

当然その結果 物やサービスの価格が上昇し(通貨の価値は下落)するという「インフレーション」が進むという事が起きるようになってしまったのです

そして相場は変動相場制へ…

ただ多くの通貨を発行する事を 世界は今も続けています

その通貨増大の結果 投機が生まれバブルが起き それが弾けて経済危機が起きるというサイクルが繰り返されるようになりました

世界の中央銀行は財政出動という名のもとに通貨を増刷し 世界の負債総量は支払不可能な状況まで増大しました

「金本位制」復活は不可能ですが 唯一内在価値を持つGOLDの役割は増大していく事になると思います

当時35㌦だったものが 現在は1700㌦近くになり 約50倍近くになっています

新興国の中央銀行が積極的にGOLDを買っているのは 更にこの状態が続くと見越しての事なのでしょうか?

GOLDは人類が数千年かけて採掘した総量が約10万㌧程度(オリンピックプールにしてわずか2杯弱)

そのうち3万㌧が海に沈んだり埋蔵金として損失…

約4万㌧が世界の中央銀行が所有 残りの3万㌧が市場に流通しているといわれており これは金の価値が稀少性にあるという事が出来るのではないでしょうか

でもまだ各国の中央銀行は 準備金してGOLDを保有しています

GOLDが世界経済にとって重要な資産である事は変わりないようです

FXでは GOLDの銘柄はXAUと表され 主にドル建てのXAU/USDとして取引されます またGOLD価格はマーケットのリスク要因に対して他の物とは異なる動きを示すため インフレに対するヘッジや 投資における対象やリスクの分散といった理由でGOLDが取引されます

「有事の金」という格言のように リスクが増大した際に安全資産であるGOLDにお金が流入し(GOLD価格の上昇) リスクが下がった際には他の商品での運用のためにお金がGOLDから流出する(GOLD価格の下落)という観点から見ることも重要といえます

リスクオフ(リスクが高めの資産から資金を撤退させる)→ GOLD価格上昇
リスクオン(リスクが高めの資産での積極的な投資に資金を向かわせる)→ GOLD価格下落

世界が危機になった時 GOLDが買われるのはこういう事なのだと思います

通貨の変動はこのような流れを経て今に至ります

通貨とGOLDは根深い関係にあり 今後も切っても切れない関係は続くと思われるので興味深く眺めていこうと思います

雑学的になってしまいましたが 参考になれば💜

じゃあね またね💜

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