スプレッドについて

国内FX業者のスプレッドは「原則固定」で提供している所が多いのですが　「原則」なのでスプレッドは広がる事があります

スプレッドは　インターバンク市場に参加している銀行に入っている売り買いの注文数に応じて銀行が決めます　

よくニュースなどで「1ドル＝135.50銭～55銭」と表現されていますが

この場合

135.500をビット・レート　135.550をオファー・レートと呼びます

これはこの相場を示した銀行が　135.500なら買う意思がある　135.550なら売る意思があるという事を示しています

（ビットは業者が提示する買い値の事なので顧客にとっては売値という事

　オファーは業者が提示する売値なので顧客にとっては買い値という事になります）

この5銭差がスプレッドになります

そしてその銀行が定めたスプレッドにFX業者が数銭上乗せして私たちに提示しています

なのでスプレッドが大きくなる場合は　マーケット自体のスプレッドが大きくなっているのです

FX取引が行われる外国為替市場では　取引量が多く流動性の高い通貨ペアの方が　価格が安定しスプレッドが狭い傾向にあります

逆に取引量があまり多くない　流動性が低い通貨ペアは価格が不安定でスプレッドが開きやすくなります

ではFXの流動性とは…

FXの流動性

市場で売買の相手方が見つけやすい状況にあるかという意味

流動性が高い　⇒　プレイヤーが多く　売買の相手が見つけやすい状況

流動性が低い　⇒　プレイヤーが少なく売買の相手が見つけにくい状況

どのような時にスプレッドが変動するのか？

流動性が低い時間帯（クリスマス　年末年始　参加者が少なくなる早朝の時間帯）
重要な経済指標の発表の前後
突発的な出来事

1.流動性の低い時間帯
2.重要な経済指標の発表の前後
3.突発的な出来事

1.流動性の低い時間帯

欧州・ロンドン市場やNY市場の時間帯は　1日の中でもプレイヤーが多く流動性の高い時間帯です

特にロンドン市場とNY市場が重なる22時～2時の間は　もっとも取引が多く流動性の高くなります

一方でNY時間が終わると　オーストラリアやニュージーランド市場が取引を開始しますが　世界中の大手金融機関が集まる　ロンドン・NYに比べるとプレイヤーが少なく　流動性が低下する時間帯です

その為　NY市場が閉まり東京市場が始まるまでの　日本時間では朝の5時～8時まではスプレッドが広がる事がある時間になります

またクリスマス　年末年始は欧米のプレイヤーが取引から離れる傾向にあるので　流動性が低くなりがちです

　　　　　　　　　　　　⇧これは土曜日の朝のドル円チャートとユーロドルチャート（1分足）

2.重要な経済指標の発表の前後

注目度の高い指標の場合は　発表前になると　プレイヤーも大きく動く事を見据えて取引を手控え　　　　　　様子見の姿勢をとることで流動性が低下します

「待ち」の姿勢のプレイヤーは指標の結果を見て　取引を再開します

指標発表時には　FX業者でなく　インターバンク市場においても　スプレッドが広がったりレート表示が消えたりすることがあります

理由は「流動性の低下」です　

指標の結果によっては買いたい人がたくさんいるのに　売りたい人がいない場合（一方向に偏ってしまう）や相場が大きく変動するために　自分たちのカバーリスクを抑えるためにスプレッドが広がります

インターバンクレートでスプレッドが広がると　FX業者のカバー先の金融機関のスプレッドも広がり　そのレート変動をFX業者が吸収しきれなければ　私たちのレートにも影響が出てきます

またインターバンク市場で顧客の取引を行う為替ブローカーの中には　下手なレートでポジションを抱えてしまわないように　スプレッドを広げて対応する業者も出て来ます　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彼らも市場では一人の市場参加者ですので、買い値以上の金額で売ることができなければ取引で損失となるからです